2008.08.25
当直でした。いつも思うことですが、救急車で来たほうがいいのに・遠慮してそこまで我慢しなくても良かったのに、という方と、救急車を使う必要は無かったのでは・休み明けに受診すれば全く問題がないのでは、という方に大きく分かれるような気がします。適切な救急車の使用について、国民全体のコンセンサスを作っていく必要があるのでしょう。
当直の度に、「もう既に4-5件の病院で断られています。」と助けを求めて来られる遠方の管轄の救急隊に遭遇します。医師が処置中、ベッドが無い、など救急車の受け入れを拒否する(せざるを得ない)理由はたくさんありますが、いわゆるたらい回しを減らすためには、極めて安易に救急車を利用する患者側の意識、絶対的に医療従事者が少ない体制、福島県大野病院での産科医師の逮捕や訴訟の増加などを受けて大きく萎縮してしまった医療従事者の潜在的な態度、等の種々の問題の原因を抽出して、一つ一つ改善してゆく以外、良い処方箋は無いのでしょう。医療従事者の、現場のボランティア精神のみに依存する態勢は、早急に改められなければなりません。