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  • 60歳以上開業医の約3割が「辞める」-オンライン請求義務化

  • 60歳以上開業医の約3割が「辞める」-オンライン請求義務化

2008.12.08

http://news.livedoor.com/article/detail/3922913/

地域医療の崩壊に拍車がかかることは否めません。軽症患者さんが大病院に集まり、先端医療を行うことも不可能になるでしょう。大病院から医師の流失を促進させ、医療崩壊が決定的なものになることが予測できます。


 2011年4月からレセプト(診療報酬請求書)のオンライン請求を義務化する厚生労働省の方針に対し、60歳以上の開業医の約3割が「義務化されれば、開業医を辞める」と考えていることが、全国保険医団体連合会(保団連)の調べで明らかになった。保団連では、「地域の患者の健康などを熟知したベテラン開業医が、オンライン請求義務化で廃院すれば、地域医療に深刻な影響を及ぼす。個々の医療機関の実情に応じた柔軟な対応が必要で、義務化は撤回すべき」と指摘している。


 診療報酬の請求については、▽手書きで紙レセプトを提出▽レセプト作成用コンピュータ(レセコン)で紙レセプトを作成・提出▽レセコンでデータ作成し、CD-Rやフロッピーディスクなどの記録メディアで提出▽レセコンで作成し、データ送信用パソコンからISDN回線やインターネット回線を用いてオンラインで電子的に請求-の4つの方法がある。
 これらについて厚労省は、今年4月からオンライン請求を段階的に施行。11年度以降は原則、オンライン請求を義務化する。

 保団連では、「診療報酬オンライン請求義務化に関するアンケート」を実施し、医科1万1069人、歯科3010人から回答があった。このうち、青森、岩手、埼玉、東京、京都、大阪、兵庫、奈良、長崎、鹿児島の1都2府7県をピックアップし、60歳以上の開業医の意向などを調べた。
 その結果、60歳以上の開業医2699人の27.7%に当たる747人が、オンライン請求が義務化されれば、開業医を「辞める」と答えていることが分かった。その理由としては、「導入に見合う収入がない」「操作に対応できない」などが多数に上っている。

 保団連では、「厚労省の06年の『医師・歯科医師・薬剤師調査』によると、60歳以上の開業医は約3万6000人で、オンライン請求でその約1万人が廃業する計算になる」と批判している。

 同アンケートでは、オンライン請求義務化について、回答者全体(全年齢)でみると、医科で12.2%(1336人)、歯科で7.2%(212人)が「辞める」と回答している。