2009.03.10
http://news.www.infoseek.co.jp/topics/society/n_gyao_so2__20090306_7/story/trendgyao_life12282/
おもしろく、ためになる記述がありました。しゃっくり(吃逆)が長い間続く場合には、基礎的な病気があるかどうかを調べる必要があります。また、薬物治療を行う前にできる事が満載です。お役立て下さい。
しゃっくりが48時間以上続く場合、約90%は深刻な体調異常あり。専門家が語る知っておくべきしゃくりの秘密 (トレンドGyaO)
photo by Christi Nielsen
「水をコップの反対側から飲む…」「耳を10秒間指で押す…」「息を思いっきり吸って、胸の辺りに力を入れる…」などなど、よく聞くしゃっくりの治し方ってあるけれど、どれも迷信めいていて実際に効くかどうかわからない。ということで、しゃっくりを治す方法についてお医者さんに伺ってきました。
しゃっくりって不思議な現象ですよね。普通なら不意に起こってはいつの間にか治っていたりするのですが、ちょっと長続きすると心配になりませんか? そこで、まずはしゃっくりがどうして起こるのか? 氏家病院 麻酔・ペインクリニック科の松村浩道先生にお話を伺いました。
▽しゃっくりはどういう現象?
しゃっくり(以下、吃逆;きつぎゃく)は、「横隔膜を中心とした呼吸筋の不随意的攣縮により生じる吸気運動に、声門の閉鎖が伴って特徴的な音が反復的に起きる現象」です。
吃逆は、迷走神経・横隔神経・延髄呼吸中枢などへの刺激により生じると考えられていますが、吃逆が何のために起きるか、すなわちその生理的な機能は不明です。通常は良性・一過性ですが、長期間に及ぶ場合もあります。
長期間に及ぶしゃっくり
・持続時間が48時間以上のもの:持続性吃逆(慢性吃逆)
・1ヶ月を超えて持続するもの:難治性吃逆
なるほど、しゃっくりが何のために起こるのかは医学でもまだはっきり解明されていないんですね。それでは、何が原因で起こりえるのでしょうか?
▽しゃっくりはどうして起こるの?
良性・一過性の吃逆の原因としては、
(1)胃拡張
(過剰の摂食・飲酒、炭酸飲料摂取、呑気症など)
(2)胃腸やその周囲の温度の急激な変化
(冷たいシャワーを浴びた時、冷たいあるいは温かい飲物の摂取時)、
(3)感情的ストレスや喫煙など
持続性・難治性吃逆の原因は、
(1)器質性
中枢神経系(脳腫瘍、脳梗塞、多発性硬化症など)、末梢神経系(消化器系の癌など、横隔神経や迷走神経を刺激するもの)、代謝性(尿毒症、電解質異常など)に分類されます。
(2)心因性
ヒステリーや人格障害、ストレスなどが挙げられます。
(3)原因不明のもの
このように、長期間持続する吃逆の場合、その約90%に何らかの器質的異常を伴うと言われており、慎重な診察が必要となります。もし吃逆の原因が特定されたのなら、治療はその原因疾患に対して行われるべきですが、原因がはっきりしない場合、経験則に基づいた治療が行われ、薬物療法と非薬物療法に大別されます。薬物療法としては抗精神病薬、抗けいれん薬、筋弛緩薬、漢方薬などが用いられます。
エー!? 長続きするしゃっくりは何かしらの病気との関連性が高い? これはちょっと恐いですね。たかがしゃっくりとバカにしていたらダメですよ。長引く場合はお医者さんに相談してみてくださいね。
さてさて、ここからが本題ですが、それじゃあよく聞くしゃっくりの治し方についてお伺いしましょう。本当にしゃっくりを治す方法なんてあるのでしょうか?
▽しゃっくりを治す方法とは?
非薬物療法としては、身体刺激療法、神経ブロック療法などがあります。今回の質問の趣旨から、以下、民間療法としての身体刺激療法についてお答えします。これらの効果は客観的に証明されたわけではありませんが、しばしば有効で、医学論文にも記載されているものです。
1.鼻咽頭刺激法(吃逆反射弓の求心路を抑制)
・舌を引っ張る
・氷水を少量ずつ飲む
・外耳道の圧迫
・小さいおにぎりを丸呑みする
・アロエの摂取、レモンなど柑橘類の摂取
・微量の食用酢を鼻から入れる
2.迷走神経刺激法
・眼球圧迫
・Valsalva手技(深呼吸後に息こらえする)
・頚動脈洞マッサージ
・手指による直腸マッサージ
3.血中二酸化炭素濃度を上昇させる方法(CO2上昇が吃逆反射を抑制)
・ペーパーバッグ法(紙袋で口と鼻を覆い、その中で呼吸する。自分の呼気を再び吸う結果、血液中の二酸化炭素濃度が上昇する)
4.横隔神経刺激(横隔膜圧迫刺激)
・膝を胸部に引き寄せたり、前屈みになって胸を圧迫する、横隔膜の付着部を圧迫する
1.と3.の組み合わせ
・コップの反対側からの飲水
また、柿のへたを煎じたものは昔からしゃっくりに効くと言われ、実際漢方薬でも「柿蔕湯」として用いられています。
なるほど、「コップの反対側から飲む」という方法はよく耳にもしますが、医学的にも「効く」とされているみたいですね。「小さいおにぎりを丸呑みする」というのは喉に小骨が刺さった時の治療法として聞いたことがありますが、しゃっくりにも効くみたいです。柿のへたを煎じて飲むというのもビックリですね。みなさんも試してみて下さい。