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  • 介護疲れで夫を殺害、妻に最も軽い懲役5年判決

2009.06.03

http://www.asahi.com/national/update/0527/TKY200905270270.html

遠慮なく、考えるまでもなく、相談できるような介護環境になって欲しいと思います。


介護疲れで夫を殺害、妻に最も軽い懲役5年判決

2009年5月27日19時49分

 介護に疲れ、夫を殺害した妻に、殺人罪の法定刑で最も軽い懲役5年(求刑懲役7年)の判決が27日、さいたま地裁で言い渡された。公判で「娘に心配や迷惑をかけたくなかった」と繰り返した被告に、伝田喜久裁判長は「迷惑をかけたくないという気持ちは責められない」としながらも、「命を奪った結果を考えれば、その思いも行き過ぎ」と述べ、周囲にもっと相談すべきだったと指摘した。

 殺人罪に問われたのは、埼玉県鶴ケ島市の山根レイ子被告(71)。

 判決によると、山根被告は08年12月25日未明、自宅アパートで夫(当時78)を抱え、トイレに連れていった。ところが夫は途中で倒れ込み、失禁した。数時間前にも失禁して着替えさせたばかりで、「もう手に負えない」とスカーフで夫の首を絞めて殺害した。山根被告自身も包丁で手首を切るなどしたが、朝になって親族に発見された。

 公判で明かされた経過では、07年8月に夫が大動脈瘤(りゅう)で倒れて一時入院し、2人で経営していた焼き鳥店を閉めた。その後、夫の具合は悪化し、事件4日前ごろには、山根被告は介護のために、ほとんど眠れない状態になっていた。行政に相談しなかった理由を尋ねられた被告は「考えてもみなかった。知らなかった」と答えた。

 検察は「短絡的で残酷だ」としたが、弁護側は「介護疲れが原因の、とっさの犯行」として減刑を求めていた。