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  • 開業医は「楽」でも「もうけ過ぎ」でもない

2009.06.05

http://news.goo.ne.jp/article/cabrain/life/cabrain-22305.html

私の様に、施設の嘱託医も兼ねていると、常にオンコール(待機状態)にならざるを得ないので、なかなかゆっくりと遠出もできません。寝ているときも携帯電話を枕の横に置いています。逆に、月一回数時間でも何もない時間がある、年一回でも1週間連続で夏休みが取れる勤務医生活は羨ましい、とも言えます。


開業医は「楽」でも「もうけ過ぎ」でもない

2009年5月29日(金)22:45

(医療介護CBニュース)

全国保険医団体連合会は5月28日に東京都内で開催したメディア懇談会で、昨年2月に行った「開業医の経営・労働実態調査」の結果を示した。大阪府保険医協会政策調査部の小藪幹夫主幹は、時間外労働が月80時間を超え、経営管理や患者とのトラブル対応に追われる開業医の労働実態について言及し、「開業医は楽で収入が多い」との見方に異を唱えた。

調査は保団連などが実施したもので、大阪府(歯科)保険医協会に加盟する開業医101人(医科81人、歯科20人)に、1週間の生活について15分単位で記入してもらう「生活時間調査」と、業務内容や診療時間について尋ねる「開業医の経営・労働実態調査」の2つの調査票を送付。39歳から72歳までの86人(医科69人、歯科17人)の開業医が回答した。

調査結果について小藪主幹は、経営者としての開業医の立場に言及し、医科で平均10.8人、歯科で6.6人のスタッフを抱える開業医は、「労務や経営管理に忙殺される点で、勤務医の労働と決定的に違う」と強調した。
また、言葉や暴力で医療現場を混乱させるいわゆる「モンスターペイシェント」について、開業医の場合にも当てはまると指摘。実際に同協会には、「待合室で暴言を吐かれる」「診療後につばを吐き掛けられる」などの患者とのトラブルにより、開業医から頻繁に電話で相談が寄せられていると報告した。
小藪主幹はこのほか、医科医師の実質可処分所得が1080万円で、上場企業のサラリーマンの約2倍だったと指摘。「医師とサラリーマンの所得の単純比較には意味がない」としながらも、「過労死基準である80時間を超えるまで働き、さまざまな患者に対応している労働実態へのリターンとしては、決して高過ぎることにはならないだろう」と述べた。

■維持期リハビリは医療保険から給付すべき

懇談会では、今年度の介護報酬改定について、医療系サービスを中心に問題点が指摘された。保団連の滝本博史事務局次長は、今回の改正で健康保険法に基づく保険医療機関が、通所リハビリテーション事業所としてみなし指定を受けることなどについて、維持期リハビリテーションを医療保険から介護保険に誘導し、将来的に医療保険給付から外す布石であると指摘。「維持期リハビリも急性期リハビリテーションと同様に、医師やPT、OT、STなどの専門職種による医療行為で、患者の病態に応じて医療保険から給付すべき」と主張した。
また、中山間地域などの小規模事業所への加算と、中山間地域などの居住者に対してサービスを提供した場合の加算が新設されたことについて、法律で定めた対象地域が「複雑なため」、実際にどの地域で加算が算定できるか厚労省の担当者でさえ把握していないと指摘。複雑な対象地域の設定をやめ、地域区分で1単位当たりの単価が10円の「その他地域」の小規模事業者や、同地域の居住者にサービスを提供した場合に加算すべきとしている。
このほか、新設された「口腔機能維持管理加算」は、1人につき月1回300円の加算であるため、100人の施設でも3万円にしかならず、指導に来る歯科医師や歯科衛生士への費用が捻出できないという問題が生じていると報告。口腔機能の維持管理はケアの上で重要だとして、報酬の引き上げを主張した。